昭和21年8月、東京鉄道局局長だった下山氏は、列車の給水装置の不備などを理由に激怒した台湾引揚げ者に局長室に怒鳴り込まれ、電話機を壊されたり暴行を受けたりしています。このときに急所を蹴られ大怪我したというような情報もありますが、実際は急所を蹴られたような振りをして倒れこんだため暴徒が去っていった、というのが本当のところのようです。休みも取らずに翌日から出勤していますし、「よくあのような場面で咄嗟の判断ができた」と下山氏自ら笑って話していたとのことです(『下山総裁の追憶』p287-288)。なお、もしこのときに本当に急所に大怪我をしていたとしても、司法解剖の際には古傷と新しい傷は容易に区別できるものと思われます。
- 2008/05/17(土) |
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以前のエントリ(
「下山家の経済的な困窮」)で、
事件関係ブログの管理人さんに、下山氏に保険金がかけられていた可能性についての非常に面白いコメントをいただきました。そのときには気づきませんでしたが、『資料・下山事件』所収の下山氏の弟T氏の証言によると、当時保険はなにもかけていなかったようです(『資料・下山事件』p574)。警察も早い時期にそれを確認していました。
しかし、昭和25年12月の「女性改造」という雑誌の「下山未亡人の苦悶」という記事によると、遺族には国鉄からの扶助金が出ており、その額は自殺と他殺では違ったようです。
- 2008/04/16(水) |
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千代田銀行の下山氏の私金庫の中に春画が入っていたという情報は、下山事件関連本ではよく見かけます(『日本の黒い霧 上巻(文庫版)』p57、62、『下山事件 最後の証言(増補完全版)』p69、『謀殺 下山事件(文庫版)』p71)。堂場肇氏の『下山事件の謎を解く』には、「たいしてうまくもなく、下品なものだった。料理屋の女中にでももらったのであろう」(p30)と、かなり具体的な記述もあります(この本の事実確認はいい加減なところが多く、鵜呑みにしてはならないと考えていますが)。
ところでこの春画についてはまったく逆の情報もあります。私金庫は刑事らの立会いのもと、下山氏の弟T氏が開けましたが、そのT氏は下山事件研究会のインタビューに答えて、「そんなのありません」、「私が開いたんですから」とかなり強く春画の存在を否定しているのです(『資料・下山事件』p572)。捜査上重要ではないと考え省略したのか、それとも本当に無かったのか分かりませんが、下山白書にも千代田銀行の私金庫についての記述はあっても、(当ブログ管理人の読み落としでなければ)春画については何も書かれていません(『資料・下山事件』p301、436)。関口由三氏の『真実を追う』も、現金や家屋登記証、貴金属類が入っていたことしか書いてありません(p71)。
しかし、『生体れき断』の著者、平正一氏は、「あとがき」で本事件に深く関係がないことや故人への配慮から、私金庫の内容には触れなかったと述べており、金庫の中にやはり何かがあったことを示唆しています。下山事件では、ほとんどガセ情報といっていいものが、いかにも真実であるかのように記述されることがしばしばありますが、ではこの春画もその類なのかというと、そう簡単には結論できないようです。「春画」という情報が最も早い時期に出てきた記事や文献はどれなのか、今後調べてみるかもしれません。ただ、事実がどうであれ、平氏が言うように、事件に深く関係するものではないと思います。
いずれにせよ、金庫を開けた実弟のT氏が春画の存在を否定していることは、あまり知られていない事実といえるでしょう。
- 2008/04/16(水) |
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・下山氏を轢断した列車が現場近くを通ったときにけたたましく鳴いた犬の名前は「チン」(『下山総裁怪死事件』p105、『下山事件の謎を解く』の航空写真)。
・下山氏に国鉄総裁就任を頼んだ大屋運輸大臣はタレント大屋政子の旦那さん。
- 2008/04/12(土) |
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「失踪前の下山氏の行動」で見たように、7月4日下山氏は東京駅構内の公安局長室に来て国鉄の様子を尋ねています。簡単にしか記されていませんが、佐藤一氏の『下山・三鷹・松川事件と日本共産党』によると、このとき鉄道公安局長は公安官などの配置状況を図面で説明するなど、あまりに正直に国鉄の様子を話しすぎたと、後の国鉄総裁加賀山氏の逆鱗にふれ、国鉄を追われてしまったのだそうです(p90-91)。
- 2008/04/07(月) |
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